肩甲骨はがしで肩こりが解消されると聞いて、具体的な方法を調べている方はこちらの記事を参考にしてください。肩甲骨はがしを間違った方法で行うと、筋を痛めてしまう恐れがあります。ここでは、肩甲骨はがしの予備知識として、肩甲骨の役割から順を追ってわかりやすく解説します。肩甲骨はがしに興味がある方はぜひ参考にしてください。
肩甲骨とは
肩甲骨とは、背中の上部にある骨です。羽のような形をしており、腕を上げたり下げたりするときに、その動きをサポートします。鎖骨で繋がっており、体幹には繋がっていません。この肩甲骨を支えているのは体幹ではなく、周辺のさまざまな筋肉です。
肩甲骨は、背骨と菱形筋(りょうけいきん)をはじめとする複数の筋肉によって位置が定められています。肩甲骨が動くときは、鎖骨とのつなぎ目である肩鎖関節とも連動します。デスクワークや猫背の人は、胸の筋肉が収縮していることで肩鎖関節が動きづらくなり、同時に肩甲骨の動きまで悪くなるのです。
肩甲骨の動きが悪いとどうなる?
肩甲骨の動きが悪い状態では、次のようなトラブルが起こります。
肩こりや猫背になる
肩甲骨が動かなくなると、身体の内側にへばりつくことで猫背になります。さらに、周辺の筋肉の血流が悪くなることで肩こりまで引き起こされるのです。肩こりの原因は他にもありますが、肩甲骨のトラブルによる肩こりは多くの人が悩まされています。
体と顔がたるむ
肩甲骨の動きが悪くなることで猫背になると、顔がたるみます。女性は乳房の重みも相まって、大胸筋が下がることで、それと繋がる僧帽筋が前側へ引っ張られます。そして、肩のあたりで僧帽筋が盛り上がるようになり、首が短く見えてしまいます。このような状態が続くと、大胸筋と繋がる首の広頚筋(こうけいきん)まで下に引っ張られ、顔がたるむのです。
背中に脂肪がつきやすくなる
肩甲骨に繋がる筋肉まで固まることで、脂肪を燃焼させることが難しくなり、背中に脂肪が付きやすくなります。
ぽっこりお腹になる
猫背の状態では腹筋が弱くなり、身体を支えられなくなることで代謝が低下します。その結果、ぽっこりお腹になりやすくなるのです。
肩甲骨が動くなるようになるメリット
肩甲骨が十分に動くようになると、肩こりや猫背が解消する可能性があります。また、顔や身体のたるみも解消されて、スッキリとしたボディラインへと導くことができます。このように、肩甲骨のケアには美容的な効果も期待できるのです。
肩甲骨が正常に動いているか調べる方法
肩甲骨はがしを実践する前に、肩甲骨が正常に動いているかどうかチェックしましょう。壁に背を向けて、お尻の上部と肩甲骨、後頭部を壁にくっつけましょう。腕を曲げながら、ゆっくりと上にあげていき、顔の真横まできたら腕を直角に曲げて、さらに腕を天井へ向けて上げていきます。
この動作で、肩や背中に痛みを感じた場合は、肩甲骨の周りの筋肉が硬くなっている可能性が高いでしょう。
肩甲骨はがしの方法
肩甲骨はがしの方法をいくつかご紹介します。
(1)両腕を曲げた状態で手を軽く握り、鎖骨に指をつけましょう。
(2)背泳ぎをするように10回まわします。
(3)反対側にも10回まわします。
次のような肩甲骨はがしの方法もあります。
(1)四つん這いの状態で背骨を落とし、肩甲骨を出します。
(2)上半身だけを大きく5回まわします。このとき、肩甲骨が動くことを意識しましょう。
(3)反対に5回まわします。
3つ目の方法をご紹介します。
(1)正座した状態で腕を前に伸ばします。
(2)息を吐きながら腕を支点にし、上半身を前に突き出してゆっくり足を伸ばします。
(3)これを5回繰り返します。
プロによる肩甲骨はがしの特徴
リラクゼーションサロンや整体院などで行う肩甲骨はがしは、肩甲骨まわりの筋肉をほぐし、その後に肩甲骨をはがすように施術します。実際に剥がすわけではありませんが、血流がよくなることで顔色が改善したり、猫背が解消したりすることが期待できます。
まとめ
肩甲骨はがしは、肩こりや猫背に悩む人であれば一度は受けておきたい施術です。肩甲骨はがしに成功すれば、肩甲骨まわりの筋肉がほぐれて血流がよくなり、顔のむくみも解消されるでしょう。また、肩こりや猫背は悪い姿勢によっても引き起こされます。原因に対処しつつ、定期的に肩甲骨はがしを受けてコンディションを整えましょう。