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腸内環境を良好に保ち、健康効果をもたらす腸活。腸内環境を整えるには、規則正しい生活や身体への悪影響がない生活を続ける必要があります。腸活に繋がる生活習慣は、糖尿病や高血圧など生活習慣病の予防にも繋がるため、今日から意識してみることをおすすめします。ここでは、腸活に良い生活習慣について、睡眠や入浴、運動習慣などさまざまな角度から解説します。

悪い生活習慣が腸内環境に与える悪影響

腸内環境と言えば、食事だけが関係していると思っている方が多いのではないでしょうか。実は、睡眠や食事、入浴など、さまざまな習慣が関係しているのです。まずは、悪い生活習慣が腸内環境に与える悪影響から詳しくみていきましょう。

睡眠不足による影響

睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが崩れます。自律神経は、活発に動いているときやストレスを感じているときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経で成り立っています。自律神経は、全身の血管や内臓の機能をコントロールしているため、バランスが崩れると腸の機能が低下して腸内環境が乱れるのです。

また、腸のぜん動運動がうまくできなくなり、便がスムーズに排出されなくなります。さらに、腸内に便が蓄積すると悪玉菌が増え、ますます腸内環境が悪くなるという悪循環に陥ります。夜更かしが多い、毎日の寝る時間が遅い、睡眠の質が低くて眠りが浅い、といった方は注意が必要です。

運動不足による影響

運動不足だと、全身の筋肉量が減少し、腸のぜん動運動の機能が低下します。また、全身の血流も悪くなり、腸の機能が低下することで腸内環境が乱れます。デスクワークで運動習慣がない方、エレベーターやエスカレーターを使いがちな方、近くへ行くだけなのに車を使う方は、運動不足になりやすいでしょう。

ストレスによる影響

仕事や家事、育児などで大きなストレスを感じると、交感神経が優位になります。その結果、腸のぜん動運動の機能や腸への血流が低下して、腸内環境が乱れるのです。会社の人間関係や上司からの叱責、子どもの夜泣きなどで大きなストレスを受けると、腸内環境が乱れるだけではなく全身のさまざまな病気のリスクも上がります。

喫煙による影響

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させることで腸への血流を低下させます。喫煙本数が多ければ多いほどに身体への悪影響が大きくなります。ストレスを感じるとタバコの本数が増える、タバコを吸う機会が多い、といった方は注意が必要です。

飲酒による影響

適度な飲酒は血行を促す働きの他、腸の働きを活発にするため、腸活には良い影響を与えると考えられています。しかし、過度な飲酒でアルコールを摂りすぎると、悪玉菌が増えて腸内環境を乱すことが判明しています。毎日のように多量の飲酒を続けていると、腸内環境が乱れるだけではなく、生活習慣病やがん、脳卒中、心筋梗塞などのリスクも高まるため、お酒の飲みすぎには十分に注意が必要です。

腸内環境を整える生活習慣

腸内環境を整えるには、どのような生活習慣を送ればよいのでしょうか。睡眠や運動、喫煙、飲酒など、さまざまな角度から詳しく解説します。

良質かつ十分な睡眠

十分かつ良質な睡眠を続けることで、ストレスが少ない状態を維持できます。良質な睡眠はストレス発散に繋がるため、毎日ストレスを受けていても、睡眠さえとっていれば腸への影響を抑えられます。良質な睡眠とは、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を適切な間隔で繰り返す睡眠です。

寝る前の飲酒やカフェインの摂取は、利尿作用によって夜間にトイレに行きたくなり、睡眠の質を低下させる恐れがあります。そのほか、寝る直前の食事、入浴、激しい運動などは交感神経を優位にすることで寝つきを悪くします。良質な睡眠に繋がるテクニックをいくつかご紹介します。

・寝る2時間前に入浴する
・食事は寝る3時間前までに済ませる
・室温と湿度を調整する
・寝る前に軽くストレッチする

食事を摂るタイミングと室温・湿度の調節に関しては、睡眠の質を下げないための対策です。寝る2時間前の入浴は、ちょうど寝る頃に体温が下がって眠気が起こるようになります。そして、寝る前に軽くストレッチすると身体がリラックスして寝付きやすくなります。

適度な運動

腸への血流を増やすために、適度な運動を続けましょう。1日30分のウォーキングを週3回程度から始めると、運動不足の方も運動を習慣づけやすいのではないでしょうか。また、運動する時間を確保できない場合は、日ごろから少しでも運動することを心がけましょう。例えば、エレベーターやエスカレーターをなるべく使わない、近くに行くときは徒歩もしくは自転車を選ぶ、といった方法があります。

ジムに入会して自分に運動を強制させるのも1つの方法ですが、途中で通うのが嫌になると腸活に対するモチベーションが下がる恐れがあるため、自分に合っているかどうか十分に考えましょう。

ストレスが少ない生活

ストレスをこまめに解消するとともに、できるだけストレスを受けないことを心がけましょう。例えば、職場の人間関係に悩んでいる場合は、一歩ひいて全体を見渡してみてはいかがでしょうか。特定の人に気に入られたい、特定の人に陰口を言われたくないなどの感情を抱かないように一歩ひくことで、ストレスを受けにくくなる可能性があります。

そして、ストレスを受けたときは我慢をするのではなく小まめに解消させてください。良質かつ十分な睡眠をとるだけでもストレスを解消できます。そのほか、趣味を楽しむ、音楽や映画を楽しむ、適度に運動する、自然に触れるなどの方法があります。また、好きなテレビを録画しておいて、毎日1つだけ見ることをルーティンにするのもよいでしょう。毎日の楽しみができれば、ストレスに強くなります。

タバコの本数が少ない

タバコの本数を抑えることで、腸への悪影響を抑えられます。タバコの本数を少しずつ減らしたいところですが、なかなか成功しない方は多いのではないでしょうか。実は、タバコを少しずつ減らすよりも、思い切って禁煙した方が成功率が高いのです。

しかし、強い意志をもって禁煙する必要があるため、失敗する人が少なくありません。禁煙外来を受診してニコチンパッチなどを利用しつつ、禁煙を進めることをおすすめします。

飲酒量が少ない

飲酒を完全にやめるのも1つの方法ですが、飲酒がストレス解消になっていた場合は、ひとまず飲酒量を減らしてみることをおすすめします。適量には個人差がありますが、厚生労働省の資料によると、1日平均純アルコール約20gが適量とされています。

これは、ビール中瓶1本、日本酒1合、焼酎0.6合、ワイン1/4本、缶チューハイ(アルコール度数5%)1.5缶に相当します。

まとめ

腸活に良い生活習慣とは、良質かつ十分な睡眠、ストレスが少ない、適度な運動習慣、飲酒量が少ない、タバコの本数が少ない・吸わないで成り立ちます。全ての生活習慣を一気に見直すのは難しいので、1つずつ見直しましょう。腸活は、食事だけではなく生活習慣も深く関わっているため、不規則な生活をしている方はこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。