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便通の改善や免疫力アップなどが期待できる腸活。腸内環境には、食事や生活習慣などが深く関係しています。特に、食事は腸内環境に大きな影響を及ぼすため、腸活を始めるときに最初に注目したいところです。そこで今回は、腸活に良い食事、食事のとり方のコツ、NGな食生活について詳しくご紹介します。

腸活に良い食品一覧

腸活の第一歩は、腸内環境を整える食品をとること。腸活に役立つ食品を1つずつ詳しく見ていきましょう。

納豆、ヨーグルト

一見、納豆とヨーグルトに共通点は無いように思えますが、実はどちらも腸活に欠かせない食品なのです。その共通点は、発酵食品であること。発酵食品とは、菌を利用して発酵させることで作られた食品のことです。

例えば、納豆は納豆菌によって大豆を発酵させた食品です。ヨーグルトは牛乳を発酵させて作られます。納豆には納豆菌、ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌などが含まれており、腸内環境を整えてくれます。朝はヨーグルト、昼に納豆といったレパートリーで積極的にとることをおすすめします。

味噌や醤油

日本食に欠かせない味噌や醤油は、どちらも発酵調味料です。ヨーグルトや納豆と同じく製造過程で発酵が起きて、腸内環境を整えるのに役立つ菌が多数発生します。つまり、醤油や味噌を使った日本食を日常的に食べている方は、自然に腸活ができているのです。

ただし、日本食を好んで食べていても腸内環境が悪くなることがあるように、醤油や味噌だけでは腸内環境を十分に整えることができません。これは、どちらも塩分を豊富に含むことで、料理に大量に使うことができないためです。

醤油や味噌は、腸活のサポートにはなりますが、日本食を食べれば腸内環境が整うわけではないことを覚えておきましょう。

食物繊維

食物繊維とは、野菜や果物などの繊維質のことです。リンゴやキウイ、イチゴ、わかめ、にんじん、大根、ゴボウなど、様々な食品に含まれています。腸活を意識するときは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を1:1でとることがポイント。

食物繊維は腸内の善玉菌の栄養源となるため、意識的にとることで腸内環境が整うのです。また、厚生労働省は1日350gの野菜をとることを推奨しており、食物繊維には生活習慣病を防ぐ効果も期待されています。食物繊維を多く含む食材を多量にとることは難しいのですが、スープにしたり炒めたりすると、ボリュームが少なくなってとりやすくなります。

オリゴ糖

オリゴ糖は、腸内の善玉菌の栄養源になるため、食物繊維とあわせてとることがポイントです。オリゴ糖は甘味料として使われていますが、リンゴやたまねぎ、大豆、ごぼうなどにも含まれています。また、オリゴ糖は血糖値を上昇させにくいため、糖尿病対策にも有効です。さらに、比較的むし歯の原因になりにくいこともわかっています。

食事で腸活するときのポイント

腸内環境を整えるには、食事のとり方を見直す必要があります。食事で腸活するときのポイントを詳しく見ていきましょう。

食事は1日3食

食事は1日3食が基本です。1日1食や2食だと、腸が働く時間が短くなり、腸の機能が低下する恐れがあります。また、血糖値が低い状態が長く続いているときに食事をとると、血糖値が急激に上昇してすい臓からインシュリンが多量に分泌されます。このような状況が長く続くと、すい臓が疲弊してインシュリンの分泌量が低下し、高血糖状態が続くようになるのです。これが、糖尿病の正体です。

腸内環境を整えたい、生活習慣病を防ぎたい方は、1日3食とることが大切です。

毎日同じ時間に食事をとる

腸活の一環として、毎日同じ時間に食事をとることをおすすめします。毎日異なる時間に食事をとると、腸が普段通りの機能を発揮できなくなります。例えば、日中に起きて夜間は寝ていたのを逆にした場合、夜間の腸は活発に働くことに慣れていないため、機能を十分に発揮できなくなるのです。

朝食は9時、昼食は12時、夕食は6時など、毎日同じ時間に食事をとることをおすすめします。

ダイエットのときにご飯を減らしすぎない

ダイエットのときはご飯を減らしがちですが、ご飯の量を減らすと食物繊維が不足して、便秘や下痢になりがちです。また、身体の代謝に必要な栄養素まで不足して、かえって痩せにくい体質になる恐れがあります。ダイエットのときにご飯を減らすのも良いですが、普段の半分以上は減らさないようにしましょう。

また、ご飯を減らすのではなく、カロリーが低い雑穀米や玄米に切り替えるのがおすすめです。これらの米は食物繊維を豊富に含むため、腸活にも役立ちます。

断食は逆効果になるため避ける

断食をして身体の中をデトックスするという考え方がありますが、医学的にはナンセンスな考え方です。デトックスとは解毒を意味する言葉ですが、身体にはそもそも解毒する働きが備わっています。仮に、身体に毒素が溜まっている状況に陥ったとすれば、人は身体の機能を保てなくなり、体調をひどく崩してしまうか命を落としてしまうでしょう。

断食をすると、胃腸の機能が低下して、次の食事で消化不良を起こす恐れがあります。また、腸活で整えた腸内環境も乱れてしまう可能性もあるのです。断食するのであれば、1日に限定すると共に、終了後は胃腸に優しい食事をとることが大切です。

腸活に悪影響を及ぼす食事とは

どれだけ腸活に良い食品をとっていても、次のような食事のとり方だと腸内環境が乱れる恐れがあります。

肉中心の食生活

肉中心の食生活では、腸内環境が乱れます。タンパク質を過剰にとると悪玉菌が増殖します。同時に、便が正常に形成されにくくなり、便秘や下痢になるのです。肉を食べるのであれば、同じ程度の野菜や海藻類をとる必要があります。肉中心の食生活で腸内環境が乱れている方は、魚と肉を1:1程度に調整したり、野菜をこれまで以上に食べたりしてみてください。

また、脂身が多い肉であれば腸内環境への影響は少ないのですが、そもそも脂身は消化不良の原因となります。脂身が多い肉を多量にとることは生活習慣病のリスクも高めるため、ほどよい脂身のある肉を適量食べましょう。

乳酸菌飲料の過剰摂取

善玉菌を増やしたいからといって、乳酸菌飲料を大量に飲むと、かえって腸内環境が乱れる恐れがあります。善玉菌よりも悪玉菌の方が少ない状態が正常な腸内なのですが、善玉菌が多すぎても便秘や下痢になる場合があるのです。乳酸菌飲料は、1日1本で十分です。

水分の摂取量が少ない

水分量が不足していると、便が正常に形成されません。また、悪玉菌も増えやすくなるため、1日1.2~1.5リットル程度は飲むようにしてください。ジュースはかえって身体の水分を奪う恐れがあるためおすすめできません。また、運動で汗をかいたときは、その度に水分をとるようにしましょう。

まとめ

発酵食品や発酵調味料、食物繊維、オリゴ糖などを意識的にとることで、腸内環境を整えることができます。反対に、これらの食品が不足していると腸内環境が乱れがちになります。外食時にも、できるだけ発酵食品や食物繊維を使用したメニューを選びましょう。腸活は毎日の積み重ねが重要ですので、できることから着実に始めてくださいね。